子どもの開封を防ぐ包装

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 包装材が簡単に開けられるようでは、小さな子供が誤って開封してしまうことも考えられます。乳幼児は口にして良いものかどうか分からないまま、中身の食品を口にしてしまうかもしれません。単なる食品ならあまり心配する必要もないでしょうが、それが医薬品や劇物なら大変な事態に発展します。ですから包装材メーカーも、乳幼児が容易に開けられないような包装容器の製造に向けて、特に危険な内容物を対象として研究を重ねてきました。国際的にもそうした技術の共同開発が進められており、一般に「チャイルドレジスタンス包装」と呼ばれています。

 チャイルドレジスタンス包装が採用された商品は、成人であれば容易に開封できるものの、子どもには開けるのが難しいものとなっています。例えば、子どもの力では開けられないくらい堅く閉めることのできる栓であったり、それ以外にも様々な工夫が施されており、子どもが思いつかないような複雑な手順を要するものも含まれます。チャイルドレジスタンス包装には国際規格が存在するため、日本の包装材メーカーもそれに基づいて開発しています。具体的には、プッシュアンドターン型、ホールドフィットメントアンドターン型、プレスアンドリフト型等が挙げられます。いずれも少し頭を働かさないと開封には至らないもので、乳幼児には事実上開けられない規格とされています。但し、成人が開けているところを子どもが観察してしまった場合、真似できないとも限りません。大切なことは、危険物等は手に取らせないように保管することなのです。